マンガ家・崗田屋愉一さんと国芳イズムを語る【前編】
現在、東京都内2つの美術館で、江戸時代後期の浮世絵師・歌川国芳(1798〜1861)の作品を中心にした二つの展覧会が開催されています。練馬区美術館の「国芳イズム−歌川国芳とその経脈」(4月10日まで)と、Bunkamura ザ・ミュージアムの「俺たちの国芳...
View Articleマンガ家・崗田屋愉一さんと俺たちの国芳に会いに行く【後編】
都内2か所の美術館で展覧会が開催され、幅広い年齢層の人気を獲得している浮世絵師・歌川国芳。国芳一門を描いたマンガ『ひらひら〜国芳一門浮世譚〜』(太田出版)と、若き日の国芳を描くマンガ『大江戸国芳よしづくし』(『週刊漫画ゴラク』連載中)の作者である崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵)さんと国芳の魅力を探るコラムの後編です。(前編はこちら)「本物ギリギリ似せつつも記憶より美しい。その匙加減が国貞は絶妙だ」──ライバ...
View Article透明と不透明の「半透明」な世界 ギャラリーαMで越野潤個展
透明なアクリル板に不透明な黄色い塗料を着色することによって生み出す「半透明」な作品。シンプルな色の作品を使って空間をコラージュする展示を手掛けてきた越野潤の個展「Translucent/Surface」がギャラリーαM(東京)にて4月9日より開催される。本展は埼玉県立近代美術館主任学芸員の梅津元がゲスト・キュレーターとして企画する展覧会シリーズ「トランス/リアル -...
View Article期待のアーティストに聞く! 石川卓磨と「中間」としての写真
1979年生まれの石川卓磨は、絵画や映画といった他のメディアの「中間領域」にあるものとしての写真に着目し、作品を制作している。2016年4月2日~5月1日、TALION GALLERY(東京・目白)で開催される個展「教えと伝わり/Lessons and...
View Article複製時代にオリジナルを辿る。荒木悠インタビュー
荒木悠は思春期をアメリカのナッシュビルで過ごし、近所にあるパルテノン神殿の原寸大のレプリカを見て育った。横浜美術館で2016年4月3日まで開催されていた「荒木悠展 複製神殿」では、ナッシュビルとギリシャの首都アテネにある「パルテノン神殿」をテーマにした新作を発表した。いま「複製」の時代に、荒木悠が見出す「真正」とはいったい何か?...
View Article国立競技場─試験問題としてのコンペ、意匠における類似性の根拠
2015年7月、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のメインスタジアムとなる新国立競技場の総工費が2520億円に膨らみ、 安倍首相が白紙撤回を宣言した。そして工事費を1550億円以下とした縮小計画が決定され、同年9月に設計・施工の一括公募が行われた。 12月にA、Bの2案から選定されたのは、隈研吾デザインによるA案(大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所...
View Article新国立競技場をめぐる、建築の制度が抱える課題
2015年7月、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のメインスタジアムとなる新国立競技場の総工費が2520億円に膨らみ、 安倍首相が白紙撤回を宣言した。そして工事費を1550億円以下とした縮小計画が決定され、同年9月に設計・施工の一括公募が行われた。 12月にA、Bの2案から選定されたのは、隈研吾デザインによるA案(大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所...
View Article村上華子が「オートクローム」に着想を得た新作個展を開催
写真の古典技法や活版印刷術といった過去の複製技術に焦点をあて、緻密なリサーチに基づいて作品を制作するアーティスト、村上華子の個展が、タカ・イシイギャラリー(東京・北参道)にて開催中。黎明期のカラー写真であるオートクロームから着想を得た新作が展示されている。...
View Articleアジカンと建築家・光嶋裕介がライブで築く、五感を通した一体感
ロックバンド・ASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)が、ニューアルバム『Wonder Future』を2015年5月にリリース、7月から全国30公演を巡るホールツアー「ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2015 Wonder...
View Article細密画で「見ること」を考える 田嶋徹の静物画展
細密描写の静物画を手掛ける田嶋徹の個展が、髙島屋(日本橋店、新宿店)にて開催される。水彩絵具を使い、独自の画法でモチーフを克明に表現してきた作家が、新作約10点を発表する。...
View Article絵画とドローイングの関係を探る VOCA受賞・水野里奈個展
細密画や水墨画の要素からインスピレーションを受け、多様な色彩とモチーフから構成される絵画を制作する水野里奈が、4月13日より第一生命ギャラリー(東京・有楽町)にて個展を開催。絵画とドローイングの関係性に着目した平面作品を発表する。...
View Article風景画をエロスと対比 フリードリッヒ・クナスが個展開催
写真や立体、ドローイング、映像など、幅広いメディアを用いた作品を発表しているドイツのアーティスト、フリードリッヒ・クナス。4月15日より、カイカイキキギャラリー(東京・元麻布)にて、同会場では6年ぶりとなる個展が開催される。伝統的な風景画をモチーフとした絵画作品を中心に、約10点を展示する。...
View Article上田麗奈と藤ちょこ先生のデジタルペイント講座④ 服装編
初心者にもやさしい直感的な操作が可能な多機能・低価格のペイントソフトとして、多くのクリエイターに支持を得ているペイントソフト「openCanvas」。その魅力を、同ソフトのメインアートワークを手がけた人気イラストレーター・藤ちょこさんが、声優の上田麗奈に教える連載です。デジタルイラストの制作はまったく初めてという上田も、回を重ねるごとに成長。自分らしい表現に磨きをかけています。前回(第3回)では、描...
View Article「やり過ぎ」に潜む仕掛け 高田冬彦が児玉画廊で個展開催
自身が登場する誇大妄想的な映像作品で知られる高田冬彦が、4月16日より児玉画廊(東京・白金)にて個展「STORYTELLING」を開催。性愛や妄執などのラディカルなトピックを扱った映像作品を発表する。 東京都現代美術館で開催中のグループ展「MOTアニュアル2016...
View Articleアメリカの写真家 ライアン・マッギンレーが国内美術館初個展
いま「アメリカで最も重要な写真家」と称される、ライアン・マッギンレーの国内初となる美術館での個展が、東京オペラシティアートギャラリー(東京・初台)にて4月16日より開催。巨大なインスタレーション作品《YEARBOOK》をはじめ、初期作品から最新作までが一挙に展示される。...
View Articleアートフェアが大集合! NY「アーモリーウィーク2016」
アートマーケットの拡大とともに、次々と創設されてきたアートフェア。10年ほど前には数えるほどしかなかったが、いまでは世界中で大小合わせて年間300近くのフェアが開催されている。3月初旬、そのなかでも規模、集客数ともに最大級の「アーモリーショー2016」が、ニューヨークで開催された。「アーモリーショー」は1994年の発足以来、回を重ねながら拡大し、現在ではアートマーケットの1年を始動させる春の重要なイ...
View Articleナイル・ケティングが山本現代でクロッシングと同期した新作発表
1989年生まれの気鋭のアーティスト、ナイル・ケティングが、山本現代(東京・白金)にて1年ぶり2度目の個展を開催。森美術館で開催されている「六本木クロッシング2016:僕の身体、あなたの声」の出品作に同期した新作を発表する。...
View Article美術手帖 2016年5月号「Editor's note」
2016年4月16日発売の「美術手帖 2016年5月号」より、編集長の「Editor's note」をお届けします。 今号は「伊藤若冲」特集をお送りします。若冲といえば、今では日本美術のスーパースターとして主役をはる人気を博しています。弊社が2014年春に刊行した『美術出版ライブラリー 日本美術史』(山下裕二・髙岸輝...
View Articleイタリアのアーティスト、モケッティがアキライケダで個展
複合的なインスタレーション作品などを手掛けるアーティスト、マウリッツィオ・モケッティが、アキライケダギャラリー東京(東京・品川)にて個展を開催。1970年から2001年までに制作された立体作品7点とドローイング1点が展示される。...
View Articleミヤギフトシ連載06:児童文学家・石井桃子の人生の面影を追う
アーティストのミヤギフトシによるブックレビュー連載。第6回は、児童文学作家・翻訳家、石井桃子の評伝『ひみつの王国』を繙き、彼女の住んだ街をめぐりながら、激動の20世紀を生き抜いたひとりの女性の面影を追う。尾崎真理子『ひみつの王国−評伝 石井桃子』雲の向こう側とこちら側 ミヤギフトシ...
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