フランスの監督フィリップ・ガレルの最新作『パリ、恋人たちの影』が、1月21日よりシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開される。ドキュメンタリー作家のピエールと献身的に支える妻マノンを通して、男女の人生と愛のかたちを描く。
16歳で制作した短編『調子の狂った子供たち』(1964年)をきっかけに注目を集め、"ヌーヴェルヴァーグの継承者"と称されるフランスの映画監督フィリップ・ガレル。
1960年代後半にアンディ・ウォーホルの映画『チェルシー・ガール』(1966年)に感銘を受けたガレルは、スタジオ・ファクトリーでヴェルヴェット・アンダーグラウンドの歌姫・ニコと出会い、作品に多大な影響を与えた。以後、ジーン・セバーグ主演『孤高』(1974年)、カトリーヌ・ドヌーヴ主演『夜風の匂い』(1999年)など、数々の作品を世に送り出し続けている。
最新作では、パリに住むある夫婦のリアルな愛のかたちを描く。売れないドキュメンタリー作家のピエールと、彼を支えるため夢を諦めた妻マノンは公私ともに良きパートナー。しかし、ピエールは偶然出会った若い女性エリザベットと恋に落ちる。愛人関係を続けるピエールだったが、マノンが浮気をしていることを知り、次第に夫婦の関係が変化していく。

本作では、共同脚本にジャン=クロード・カリエール(『昼顔』(1967年)『ブルジョワジーの密かな愉しみ』(1972年))、撮影監督にレナード・ベルタ(『満月の夜』(1984年)『さよなら子供たち』(1987年))を迎えるなど、映画界の実力派が結集。第68回カンヌ国際映画祭監督週間で上映され、好評を博した。
あわせて、35mmフィルムで過去作を見ることができる特集上映の開催も決定し、『秘密の子供』(1979年)『恋人たちの失われた革命』(2005年)『愛の残像』(2008年)など計8本をシアター・イメージフォーラムで上映。

監督・脚本:フィリップ・ガレル
出演:クロティルド・クロー、スタニスラス・メラール、レナ・ポーガム
配給:ビターズ・エンド
URL:http://www.bitters.co.jp/koibito/
URL:http://www.imageforum.co.jp/theatre/