古今東西が混ざり合う山水画、ケンジタキで吉本次作の個展開催

画家・吉本作次の個展「山水放蕩」が、ケンジタキギャラリー／東京（東京・初台）で1月19日より開催される。

　1959年岐阜県に生まれ、愛知県在住の吉本作次は、80年代の新表現主義の流れのなかで活動を始め、注目を集めるものの発表を一時中断し、95年頃に自身の絵画に新たなスタイルを築いた。以後、線描とテンペラを用いた細密なペインティングと、素早い筆致による即興的なペインティングといった、2つの異なるスタイルの作品を同時進行的に手がけている。

　吉本は、古今東西の絵画の様式を混合させた作品のなかに、自身の絵画体験や日本の絵の原型として落書きやマンガ的な要素を取り入れ続けており、近年は自身の異なるスタイルを融合させた作品の制作も試みている。

　最近の個展に2015年「1985 / 2015」展（ケンジタキギャラリー／名古屋）、14年「混沌的構築」展（ケンジタキギャラリー／名古屋）、グループ展に12年「魔術／美術 幻視の技術と内なる異界」（愛知県美術館）など。

　本展では、古今東西の絵画への思いを込めた山水画のシリーズを展示する。