『美術手帖』の最新号、特集「Rhizomatiks 世界に誇る"フルスタック"集団 ライゾマティクスのすべて」が12月17日に発売された。同誌では、ライゾマティクスの中心人物である真鍋大度のロングインタビューから始まり、個性豊かなクリエイターを擁するその組織のあり方や仕事、そして作品に迫るとともに、テクノロジーと表現の未来、そして彼らの活動を通して見えてくるメディア・アートの歴史やその現在的な状況を分析する。
2006年の結成から10年を迎えたライゾマティクスの活動は、最新テクノロジーを駆使した国内外のライブでの演出から、様々な広告プロジェクト、美術館や国際展での展示、企業との商品開発や施設開発など、そのアートとクリエイションの領域を拡張し続けている。
真鍋大度のロングインタビューでは、幼少期の体験から、リオオリンピック閉会式でのフラッグハンドオーバーセレモニーにいたるまで、そのクリエイションの衝動や制作の実態に迫る。また、「ライゾマティクス徹底解剖」では、新しいテクノロジーや表現の研究開発を軸にする「リサーチ」、テクノロジーで建築の新しい領域を広げる「アーキテクチャー」、新しいコミッションワークを手がける「デザイン」の3部門の社員紹介にはじまり、その部門が中心になって手がけた代表的な仕事を紹介。さらに、エンターテインメントや、広告においてライゾマティクスを押し広げたキーパーソンの演出振付家・MIKIKOや、菅野薫(Dentsu Lab Tokyo)などのインタビュー、メディア・アートのマーケットをめぐる小論などを収録。世界的なメディア・アーティスト、ザック・リーバーマンとの対談では、ジャンルを横断するライゾマティクスの活動から見えてくる、新しいメディア・アートやメディア・アーティストの進む道を探る。
このほか、ARTIST PICK UPでは水戸芸術館で大規模展を開催したクリストとジャンヌ=クロードを紹介。Artist interviewには西尾康之が登場している。

出版社:美術出版社
判型:A5判
刊行:2017年12月17日
価格:1728円(税込)