テクノロジーを使った作品を発表する渡邉朋也の個展「信頼と実績」が、ARTZONE(京都)で2017年1月7日から開催される。
渡邉朋也は、最先端テクノロジーなどを用いて無意味な行為を膨大に反復することによって、現代の技術革新における合理性や簡便さに疑問を投げかける作品を制作している。
《荒んだ食卓を極力直そう》(2015〜)は、3Dプリンタによって、なくした割り箸の片割れを手元に残った割り箸からつくり、荒んだ世界を目の前の食卓から少しでも直そうという意図のもと、高度なデジタルファブリケーション技術によって非合理的に割り箸の秩序を回復させた。
個展タイトル「信頼と実績」は、行為の積み重ねによって信頼を勝ち得てきたことを表す決まり文句のこと。一方で、そこから転じて「信頼を得たいときの宣伝文句」という側面も持っている。渡邉の作品は、途方もない反復行為やたゆまぬ技術修練によって、偶然の出来事を再現することを可能するとともに、常態化しつつある様相を創造的に反復することによって、それらを批評している。
本展では、立体や映像、平面など約100点を作家のテキストとともに展示。ポストインターネットの先を予見した2010年代の近作を中心に、これまでの作品を一望できる。
渡邉朋也個展「信頼と実績」
期間:2017年1月7日〜1月29日
場所:ARTZONE
住所:京都府京都市中京区 河原町三条下ル一筋目東入ル大黒町44 VOXビル1・2F
電話番号:075-212-9676
開館時間:平日13:00〜20:00 土日祝12:30〜20:00
【関連イベント】
トークショー「アートと計算(コンピューテーション)」
日時:2017年1月29日 18:00〜
登壇者:渡邉朋也、秋庭史典氏、水野勝仁(司会)他