大宮エリーからの「手紙」　十和田市現代美術館で絵画展開催

十和田市美術館（青森県）にて、エッセイスト、映画監督、ラジオパーソナリティなど多彩な分野で活動する大宮エリーによる、美術館では初となる個展「シンシアリー・ユアーズ ─ 親愛なるあなたの　大宮エリーより」が開催される。 企画展示室以外の空間を大胆に使い、絵画作品やドローイング約50点を展示。会期は2016年5月28日〜9月25日。

　大宮エリーは1975年大阪生まれ。東京大学薬学部を卒業後、広告代理店勤務を経て、エッセイスト、脚本家、映画監督、ラジオパーソナリティー、司会、CMディレクター、コピーライターなど、多彩な分野で活動してきた。アーティストとしては、2012 年にコミュニケーションをテーマにインスタレーションなどを展示した観客参加型の「思いを伝えるということ」展（PARCO MUSEUMほか）を開催。同年に行ったライブペインティングをきっかけに、近年では絵画作品も制作してきた。

　2015年には絵画による個展「emotional journey」（代官山ヒルサイドテラス）を開催している大宮。美術館での初個展となる本展では、日常の風景から自然まで幅広いモチーフに取り組んだ新作と、代表的な絵画作品、ドローイングを展示。西沢立衛による個性的な建築が特徴の十和田市現代美術館を会場に、企画展示室以外のスペースも大胆に使った展示構成にも注目が集まる。

　手紙の結びの文句「sincerly yours」をタイトルに据えた大宮は、絵画作品を「手紙のように」とらえ、見る人に何かを受け取ってほしい、と語る。期間中にはミュージシャンの演奏とともに行うライブペインティングが予定されているほか、「大宮エリーの商店街美術館」と題し、十和田市内の商店街でも展示やイベント、ワークショップを開催する。