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Channel: bitecho[ビテチョー]
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究極の静物画を描く ナティー・ウタリット個展がメグミオギタで

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タイのバンコク出身のアーティスト、ナティー・ウタリットの個展「Optimism is Ridiculous」がMEGUMI OGITA GALLERY(東京・銀座)で5月8日から開催される。日本初個展となる本展は、動物が描かれた静物画5点を披露。また、アメリカNY在住のサディー・レベッカ・スターン新作絵画展「GREEKING 文字化け」もメグミオギタギャラリー プロジェクトルームにて同時開催される。

 ナティー・ウタリットは1970年にタイのバンコクで生まれ、1992年にシラパコーン大学を卒業、現在もバンコクを拠点に活動している。初期の頃は、ドイツ表現主義と抽象画の影響を強く受けており、ペインティングにおいて写実的な表現と伝統的な西洋絵画の融合を試みてきた。

 代表的な静物画のシリーズ「Illustration of The Crisis」では、人間のエゴや感情のメタファーである動物のモチーフに加え、ハサミやスプーンといった日常生活品とともに、ブッダの頭部やプラスチックでできた軍隊のフィギュアなどを描き、タイにおける政治的な動乱、急激な経済発展、そして文化的変革をオブジェクトに投影した。

 本展では、前述のシリーズと同様に動物を題材にした「究極の静物画」とも言える5点を発表。近世ヨーロッパの様式をなぞらえつつ、現代のアジアの価値観で描く円熟したスタイルが体現されている。

 ウタリットは、シンガポール美術館やクイーンズランド美術館(オーストラリア)に作品がコレクションされ、国際的な注目を集めている。日本でも2014年に東京都現代美術館で開催されたグループ展「他人の時間」に参加した。

 また、同ギャラリーのプロジェクトルームでは、1985年アメリカのノースカロライナ出身で現在ニューヨーク在住の女性アーティスト、サディー・レベッカ・スターンの新作絵画展「GREEKING 文字化け」が5月28日まで同時開催される。ニューヨーク近代美術館のローマ彫刻をモチーフにギリシャ神話から日本神話に与えた影響をテーマにした油彩画と、フランスの現代思想家、ロラン・バルトの「punctum(プンクトゥム)」からアイデアを得た樹脂作品を展示。会期中にはアーティストの来日も予定されている。

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サディー・レベッカ・スターン 無題 2015 パネルに油彩 20.3x20.3cm
Optimism is Ridiculous
会期:2016年5月8日~6月4日
会場:MEGUMI OGITA GALLERY
住所:東京都中央区銀座2-16-12 銀座大塚ビルB1
電話番号:03-3248-3405
開館時間:11:00~19:00
休館日:日、月、祝
URL:http://megumiogita.com


サディー・レベッカ・スターン 新作絵画展「GREEKING 文字化け」
会期:2016年5月10日~5月28日
会場:MEGUMI OGITA GALLERY プロジェクトルーム

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